WordPress を知っていますか?
ホームページを持ちたい!と思った方なら「WordPress(ワードプレス)」というものを聞いたことがあるのではないでしょうか。
10年くらい前までは、ホームページはプログラムのわかる人が作れるものでした。しかし技術の一般化とともに、ホームページはプロでなくても作れるようになってきました。難しいことがわからなくてもホームページの作成から更新まで、ひととおりのことができるようなシステム※が広まってきたからです。
※これを「コンテンツ・マネジメント・システム= CMS」といいます。
それはまるでモデルハウスのように、必要な機能がそろっていてすぐ使えるうえ、管理機能によって随時更新もできるものでした。
バリアフリーな廊下や動きやすいシステムキッチンがあるように、お知らせの更新も、お問い合わせフォームの追加も、キャンペーン用のページも簡単につくれてしまいます。
しかもそのシステムそのものは無料ということで、利用者はどんどん増えていきました。どんどん増えた結果、世界で一番使われるようになったシステムが「WordPress」です。
あなたのホームページも WordPress かもしれない
便利なホームページの更新システム(CMS)はいろいろありますが、中でも日本で一番使われているのは WordPress というデータがあります。ちなみに、世界では34%以上のシェアを占めているというデータもあります。
ですから、制作会社に作ってもらった会社のホームページが WordPress でできていることは、珍しいことではありません。
ですが、そのシステムのことをどれだけ知っているでしょうか?これだけ広まっているなら、メリットしかないのでしょうか?
広く使われるシステムということは、悪いことを考える人に狙われやすいということです。つまり、リスクも小さくありません。
ホームページを狙った攻撃の報告レポートでは、毎月のように WordPress が出てきます。しかるべきデータの提供元を見ると、毎日のように乗っ取り被害が起きています。これは世界の話ではありません。日本の話です。
「うちのホームページは誰も見ていないから大丈夫」という油断こそ、犯罪者が狙っているといっても過言ではないでしょう。
もっと WordPress と仲良くなろう
無視できないリスクがあるとはいえ、これだけ世界中に広まっているのは、やはりリスク以上にメリットが大きいからです。
だからこそ私たちは対応策を知り、WordPress の本質を知ることができれば、より良い未来を実現できるのではないでしょうか。
そのためにまず考えていただきたいことは、「なぜ WordPress は無料なのか」ということです。
WordPress は、企業が売り出している製品ではありません。Foundation という団体はあるにしても、基本的には WordPress に関わるすべての人の「貢献」でできています。
- WordPress の使い勝手を良くするための、裏方のプログラムを書いてくれた人。
- WordPress の見た目を良くするための、デザインを作ってくれた人。
- WordPress でお問い合わせフォームを使うための、プラグイン(追加機能)を作ってくれた人。
- WordPress のセキュリティを高めるために、必要なディスカッションしてくれた人。
- WordPress に関わることによって得られた対価を、WordPress の開発のために寄付してくれた人。
- WordPress ってこういうところがすごいとブログに書いてくれた人。
- それを読んで「役に立った」と SNS でシェアしてくれた人。
WordPress のシステムを作っている人だけではなく、WordPress に関わる人たちすべてによってできているのです。
そんな人たちのつながりがコミュニティとなり、オンラインで毎日のようにディスカッションしている人もいれば、オフラインで勉強会を開催している人もいます。WordPress が好きな人同士で呑みたいだけという人だっています。
だから WordPress は単なるシステムではなく、その向こうにはたくさんの人がいて、世界中の愛によってつくられているものなのです。
そう考えてみたら、ちょっとおもしろそうだと思いませんか。
もっと WordPress に親しもう
世界各国はもちろん、日本の色々なところで勉強会が開催されています。
ここ新潟県長岡市では、 Niigata WordPress Meetup として無料勉強会を毎月開催しています。ほとんどの方が WordPress の初心者で、質問会や情報交換を和気あいあいとやっています。
どれくらいのレベル感かというと、「ワードプレイス」や「ワールドプレス」と素で間違える方が普通に参加しています。「テーマ」や「プラグイン」などになじみがなく、「管理画面」はわかっても「ダッシュボード」を知りません。
ですが、勉強会に参加することでそういった用語に親しむことができ、WordPress をより身近に感じてもらえているようです。これって、とても大切なことだと思っています。コトバがわかれば、自分で調べることができるようになり、また新しく入ってきた方に説明することで、理解が深まっていきます。
こんな長岡の勉強会の規模が大きくなったものが、今回の「WordCamp(ワードキャンプ) Niigata 2019」です。「キャンプって宿泊?」と思われた方は、こちら(WordCampとは)もご覧ください。
WordCamp Niigata 2019 の前身は、初心者でも気軽に参加できる勉強会。だからこそ今回のイベントでは、知識と意識のバリアフリーをコンセプトにしています。
知らなかったことを恥じるよりも、今からでも知れたことを楽しむ場にしたい。そして、自分たちが知っていることをわかりやすく共有できる場にしたい。初心者も上級者も、素人もプロも。オトナもコドモも。
そうして、会社や家族に WordCamp Niigata 2019 に参加したこと、WordPress のコミュニティに参加したことを誇れるものにしたいと考え、キャッチコピーは「みんなで楽しくワードプレス(en: Have fun together!)」です。
WordPress の正式表記はアルファベットであるべきですが、あえてカタカナを使用しました。「WordPress」は読めなくても「ワードプレス」と言われればわかる、という方にも参加してほしいからです。
新潟での初開催、しかもここまで初心者を対象にした WordCamp は初めてではないかと思われるような内容ですが、WordPress に興味がある人ばかりが集まる一大イベントですので、ぜひお越しください。
そして引き続き、長岡の WordPress 勉強会でも、あなたの参加を大歓迎します。一緒に楽しみましょう!